特定非営利活動法人が定款を変更しようとする場合は、まず、変更事項について社員総会で議決しなければなりません。その議決は、社員総数の2分の1以上が出席し、その出席者の4分の3以上の多数でもってされることが必要です。ただし、定款に特別の定めがある場合は、定款の定めによります。

 定款変更の議決がなされたら、軽微な事項については、遅滞なく所轄庁のその旨を届け出なければなりません。軽微な事項以外の定款記載事項の変更は、所轄庁の認証を受けなければ効力が生じません。

変更事項 必要な手続

『軽微な事項』

 ①事務所の所在地

  (所轄庁内で変更する場合のみ)

 ②資産に関する事項

 ③公告の方法

所轄庁に届出

(総会で議決した時点で効力が生じる)

上記①〜③の『軽微な事項』以外

所轄庁の認証が必要

(認証を受けなければ効力は生じない)

また、定款変更は、事務所の所在地に変更のない場合とある場合に分けられます。事務所の所在地に変更がない場合は、所轄庁の変更はなく、所轄庁は引き続きそのままです。

 事務所の所在地に変更がある場合は、さらに所轄庁が変更にならない場合(所轄庁内で事務所を移転する場合)と所轄庁が変更になる場合に分けられます。前者の所轄庁は、引き続き同じですが、後者の所轄庁は、所轄庁内から所轄庁外に事務所を移転して、所轄庁内に事務所がなくなった場合の所轄庁は、事務所の移転先の都道府県で、所轄庁内の他に所轄庁外にも事務所を設置する場合には、所轄庁は内閣府です。

 所轄庁の変更を伴う定款変更の認証を受けるには、変更前の所轄庁に認証申請書類を提出しなければなりません。書類の提出を受けた所轄庁は、変更後の所轄庁へその書類を送付し、変更後の所轄庁で、定款変更の認証の決定がなされます。

 以上のことを図示すると、次のようになります。

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 さらに、登記事項に変更が生じた場合は、組合登記令に従い、事務所の所在地を所轄する法務局において、登記変更の手続をしなければなりません。

 登記事項に変更を生じたときは、主たる事務所を所轄する法務局においては2週間以内に、その他の事務所を所轄する法務局においては3週間以内に、変更の登記をしなければなりません。

 登記事項のうち、「資産の総額」に変更があれば、主たる事務所の所在地、従たる事務所の所在地ともに事業年度終了後2ヶ月以内に変更の登記をすれば足ります。

 

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